指示しないと動かない店長。店長の下の世代は20代。PAの離職率も高い・・・
この先、うちの会社は大丈夫なんだろうか???

 
コロナ禍のあたりからでしょうか?

当時、まともに営業することすらできず、多くのスタッフがお店を去っていきました。どの会社でも同じように起きていたのが、「比較的優秀なスタッフほど辞めてしまった」という現象です。

その結果、「残った店長や社員のスキルアップのために研修をしてほしい」というご依頼が、コロナ禍以降一気に増えました。

実際に企業様へ訪問すると、どこも店長陣は40~50代ばかり。
その下の30代店長や中堅スタッフはおらず、店長の下は一気に20代……という状況も、多くの会社で見られる特徴でした。

この40~50代の店長さんたちは、基本的には非常に真面目です。指示された仕事はきちっとこなしますし、多少の長時間労働も苦にしません。そのため、ある程度任せておいても安心感があります。「余計な文句を言わず、指示通り動いてくれればいい」と考える経営者さんからすれば、何の不満もないのかもしれません。

 

 

経営者が共通して抱く、現場店長への本音

  
しかし、こういった40~50代の店長を抱える経営者さんや幹部さんの大多数は、こうした店長の働き方に強い不満を抱えています。

 ・指示されたことしかやらない
 ・何でも自分で抱え込んでやってしまう
 ・褒めるよりも指摘や注意ばかりになる
 ・部下の社員やアルバイトを見ていない
  →だから離職率が高い店が多い。人が育たない・・・・

 ・「できない言い訳」が多い
 ・仕組みを作ることができない
 ・数字に弱い
 ・率先して動く姿勢がない

実際に私自身が現場で店長さんたちと接してみても、経営者さんや幹部さんから出るこれらの不満はほとんどその通りでした。(ご支援先で勉強会を実施し、店長さんを直接指導しているため、彼らの性格や行動はよく把握しています)

ただ問題なのは、こうした「指示されたことしかやらない」という課題があるにもかかわらず、経営者側が店長に対して、自発的にレベルの高い動きをしてくれることを求めてしまう点です。

 ・アルバイト指導を指示通りこなすだけでなく、自発的にもっと質高く徹底してほしい

 ・FLコストなどの数字を、ただ言われた通り管理するだけでなく自ら考えてコントロールしてほしい

 ・店の営業でも、指示を待つのではなく店長として自ら先頭に立ち、質の高い指揮を執ってほしい

店舗を任せる以上、経営者として「指示がなくても自発的に高いレベルで動いてほしい」と求めてしまうのは仕方ないことではあります。しかし、自分で考えて動くことが苦手な店長に対して、こうした自発的な動きや質の高さを求めてしまうため、双方に余計な不満やストレスが溜まる傾向にあると感じています。

 

 

「考えさせる」のをやめ、「行動」のみを求める発想の転換

  
私自身も数年前は、店長たちの年齢が近かったことや根が“いい奴”ばかりだったこともあり、「何とかしてあげたい」と色々と指導し、指示を出し、教えてきました。

しかし、あるラインまでは頑張るものの、一定の量やスキルを超えると、その責任をこちらに向けて自分から離れていってしまう人が多く、「どうやって関係性を保ち、何をさせればいいのだろう」と悩んだ時期もありました。

私の根本にある考えは、「主体的に、自分で考えて行動できる店長になってほしい」ということです。しかし、これを無理に押し進めようとすると、店長たちは逃げて離れていってしまいます。

そこで、少しやり方を変えてみようと、彼らに「一から考えさせること」をやめてみました。こちら側であらかじめ土台を作り、やるべき行動を明示して、「行動すること」のみを求める形に切り替えたのです。
つまり、「考えさせる作業」を極力排除したのです。
  

「考えさせるのをやめ、『行動』のみを求める」という考え方をテーマにした、飲食店の店長育成に関する説明画像。中央に大きくメッセージを配置し、その周囲に6つの写真と説明を配置している。アルバイト教育では目標設定やフィードバックの具体例を用意し、初期教育では会社側が仕組みを作り、店長の仕事を明確にすることを示している。また、完成した仕組みを使って店長に実行してもらい、勉強会やミーティングで修正することで行動の精度を高める内容も紹介。最後に、40~50代の店長は「やるべきこと」が明確であればしっかり行動できるという考え方を示し、飲食店の店長教育・人材育成・業務の仕組み化を視覚的に表現している。

  
例えばアルバイト教育の場合、日々の目標設定とフィードバックのシートを作成し、「あとは自分でやりなさい」と任せるのではなく、どんな目標を立てるべきか、どんなフィードバックをすべきかという具体例まで提示し、考える負担をなくしました。

それ以外には、初期教育の仕組みを作る際も、店長たちの意見を聞きながら研修期間ややるべき内容を引き出して作ろうとしていました。しかし何社で試しても、店長たちに仕事の細部を「言語化」させるのは極めて難しいと実感したため、基本的には経営者側(私が中心となって)で作るように変更しました。

   

このように形で出来上がった仕組みを使って教育を実行してもらい、実際の運用で生じる勘違いや間違いは勉強会やミーティングで修正しながら、とにかく「行動すること」を徹底して求めるようにしてみたのです。

先ほども触れた通り、40~50代の店長は根が真面目な人が多いのです。だからこそ、「やるべきこと」が明確になっていれば、しっかりと行動してくれます。すると、苦手な作業は会社側が担い、やるべき行動が見える化されたことで、店長さんたちもこれまで以上に気持ちよく行動してくれるようになりました。

 

 

 

行動を成果に変える「店長業務プログラム」

これこそが、ご支援先に構築している「店長業務プログラム」です。

   

店長が取るべき行動を「96の行動リスト」として可視化し、目標設定・面談・初期教育・月次行動計画などの各種テンプレートを活用することで、圧倒的に行動しやすい環境を整えます。

店舗オペレーションも店長任せにせず、店舗ごとに「型」を作成。ホール・キッチンすべての行動内容を行動マップとして言語化し、誰もがやるべきことを明確にし、教える側も迷わず指導できるようにします。

このように店長業務や店舗の仕事を仕組み化することで、まずは店長に確実な「行動」を求めます。行動すれば結果が出るため、それが店長自身の自信へと繋がっていきます。

 

 

 

今ある課題を解決し、未来の店舗運営に繋げる仕組みづくり

飲食店の店長育成と人材育成の仕組みづくりをテーマに、今いる店長を活かしながら次世代の店長を育てる重要性を示した比較画像。左側では、店長が育たず現場が変わらない状態を、右側では、会社が店長業務や教育の仕組みを整え、店長が行動しながら次の店長を育てていく状態を写真とアイコンで表現している。3年後、5年後の飲食店経営を見据え、店長育成の仕組みを会社に構築することが、強い現場と人材が育つ組織づくりにつながることを伝えている。

    
つまり、最初から、今の店長に「自主的に考えて行動すること」を求めず、まず今いる店長には、決まった店長業務を確実に実施してもらうことで成果をだしてもらう。そして、その中で育った次の店長たち、もしくは、その次の店長が「自主的に考えて行動できる」ようにしていく。

そんな感じで考えれば、今だけでなく未来に通じる店長育成に繋がるのでないかと考えています。

まず会社で仕組みを作り、その仕組みの中で店長を育てていく。そうして自主的に働く店長が増えていけば、現場に活気が生まれ、採用面でも良い影響が出て応募増加に繋がっていくのではないでしょうか?

仕組みを作り、次世代の店長を育て、その中から自主的に働く店長が現れるまでには、早くても3年、定着するまでに5年はかかります。
しかし、今のままだと、3年後も5年後も何も変わりません。
そのまま放っておくか、今から仕組みを作り、5年後の明るい未来にかけるか。

あなたはどちらを選びますか?

  


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