(9)社内にいい意味での「緊張感」を作っている!

飲食店のコンサルティングを始めて、はや25年以上が過ぎます。
これまでたくさんの会社をご支援させていただきましたが、「成長する会社」には共通する社内風土というものがあり、それは、「いい意味での緊張感がある」ということです。
 
反対に言えば、「ゆるい風土の会社」で、このような風土で、業績をどんどん伸ばし成長した会社を見たことはありません。
 
 
そして、その空気感を作っているのは、その会社のトップである社長なのです。
 
勉強会などをご支援先では毎月のように開催しているのですが、そこに参加していて思うのは、業績を伸ばしている会社ほど、社長がいるときといないときでは、その場の空気感が大きく違います。
 
社長がいると、どこか「緊張感」が場にあるのですが、社長がいないとややゆったりとした空気感が流れます。特に、社長が怒ったり、常に厳しいことを言ったりするわけではありませんが、社長がいると場が締まる感じなのです。
 
恐らく、何か不手際があると厳しく指摘されるということがあり、そんな社員の気持ちが場の緊張感を作るのでしょう。
 
反対に、業績を伸ばせない、成長しない会社というのは、社長がいようがいまいが、場の空気にどこか「緊張感」がなく、ゆったりした空気感が流れます。
 
 
常にスタッフを緊張させることがいいわけではありませんが、この「空気感」が業績に反映していることと、ルールや決めごとに対しての順守率が、「緊張感」のある会社ほど高いのです。
 
そして、そういった会社ほど、社長自身がルールや決めごとに対して厳しく、また、幹部にそういったことを求めるため、社員自身も自然とそうなっていくのでしょう。
 
 
創業期というのは、大きな会社と比べて、まだまだ人もそれほど多くありません。また、幹部も多いわけではありません。ですから、いい意味でも悪い意味でも「社長の個性」がそのまま会社の風土としてあられます。
 
 
昔、ある社長が言っていて面白かったのが、
 
 
「アルバイトを見れば、その店の店長がわかる。その店の店長を見れば、社長が分かる」
 
 
「じゃあ、社長!しっかりしないとだめですね(笑)」
 
 
と、笑いあっていた記憶があります。
それぐらい上の人の考えや動き、習慣が、そのままその組織の風土となります。
 
 
 
・あいさつがすごく丁寧な社長は、その会社のスタッフも挨拶をしっかりします。

・時間をきっちり守られる社長は、社員も時間に敏感に行動します。

・社長自身が率先してルールを守る会社は、社員もルールや決めごとをしっかり守ります。
 
 
反対に、
 
・あいさつがさほど丁寧でない社長の会社は、スタッフも挨拶なんかほとんどしてくれず、少しうなずくぐらいです。
 
・時間にルーズな社長の会社は、遅刻、当日欠勤をする社員、アルバイトがたくさんいます。
 
・ルールは自ら破るためにあるぐらいのルールや決めごとをさほど重要視しない社長の会社は、ルールや決めごとを守ろうとする雰囲気が全くありません。
 
 
このように社長のふるまい、行動、考え方が、そのまま、会社・社員に反映されます。社長自身が、このあたりを意識して、仕事をしている場面では、「緊張感」をもって行動し、ふるまっている、自然と会社が締まり、社員も社長と同じような行動、ふるまいをするようになります。
 
 
いい意味での緊張感が常にある店、会社つくりを心掛けていきましょう!
そのためにも、自分自身の行動、ふるまい、言動を見直してみましょう。