

Z世代に多い、「当日欠勤」
最近のアルバイト、パートさんのことで、どこのお店でも増えているのが、「当日欠勤」だそうです。昔と比べて、連絡手段が容易になったこともあって、言い方は悪いですが、”気軽に”休む人が多いようです。
飲食店は、少しでも人件費を抑えるために、基本的には”ギリギリ”の人数でシフトを組んでいることもあって、「一人」欠勤されると、店としては大きな迷惑となり、そして、お客様に迷惑をかけることにもなります。
休む側からすると、先述したように、”気軽に”休むことを選択しているようなのですが、きっと、「自分が休むことで、どれだけ迷惑をかけるか」を想像していないので、気軽に休むんだと思います。
もし、逆の立場で、一人欠勤がでて、とても大変な思いを一度でも経験しているとなかなか、”気軽に”は「欠勤」という選択をしないのではと思います。
(それでも、自分都合で気軽に休むそうですが・・・)
どうしても休む必要がある場合、例えば、パートさんであれば、お子さんが急に熱をだしたなど、仕方がない場合は別として、どうやって「当日欠勤」を減らすかも店としては大きな課題になりつつあります。
「当日欠勤」が多い店の特徴
そこで、私のこれまでのご支援先をみていて、「当日欠勤」が多い店の特徴をいくつか挙げてみたいとみたいと思います。
・規律が甘い(遅刻したりしても厳しく指摘する人がいない)
・社員とのコミュニケーションがあまり活発でない
・仕事は仕事と、ただ、作業的な仕事だけをアルバイト・パートにさせている
・会社に不満が多そう(社員も含めて)
などが挙げられ、店の雰囲気が悪い店ほど、「当日欠勤」が多いような気がします。こう考えると、実は、店長や社員さんが作り出す「風土」が、「当日欠勤」を生んでいるようです。
「当日欠勤」は、アルバイト・パートさんのモラルの問題面もあるかもしれませんが、本当は「店側の問題」ではないかと思うのです。
もしかすると、当日欠勤は「店の問題」かも
すべての人に当てはまるとは思いませんが、「仕事に行くのが楽しい」と本当に思っていれば、やむを得ない理由以外で、急に休むことは基本的にはやらないと思います。
「当日欠勤」するということは、
・店への愛着がなかったり、
・ただ、お金をもらうだけのために働いている、
からこそ、そういった行動をとるのだと思います。
もし、働くスタッフ全員が、いい意味で「楽しい」と思って働いていれば、「当日欠勤」する人も少ないでしょうし、そういった行動(当日欠勤)する人は、自然と辞めていくのではないかと思います。
結局は、店が一丸になっていて、皆が楽しく仕事ができているところは、「当日欠勤」が少ないのだと思います。
・共通の目標を掲げ、皆でその目標に向かって仕事に取り組んでいる
・店長や社員が中心となって、コミュニケーションをとり、働くスタッフ皆がいい関係性を築けている
・単なる作業員的に仕事を与えるのではなく、相手が仕事を楽しめる仕事を与えている
・個人個人が、店で働くことで成長を感じることができる(働き甲斐がある)
・いい意味でお互いが助け合いながら、仕事ができている
こういったことを実現できるよう、店長がマネージメントすべきなのでしょう!
実は、このような状態のことを、「エンゲージメントが高い」と言います。
「エンゲージメント」とは、従業員の会社に対する「愛着心」や「思い入れ」をあらわすものと解釈されますが、より踏み込んだ考え方としては、「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」のことをいいます。
エンゲージメントは生産性向上に結び付くという研究結果もあり、エンゲージメント向上を重要な経営戦略の一つとして位置付ける会社が増えています。
(エンゲージメントについては、後日、詳しくお伝えしたいと思います。
組織全体で、エンゲージメントを高めることが、「当日欠勤」「離職率」など、飲食業界の課題を解決してくれる要素がたくさんあるのではないかと思います。