人材不足の今こそ、”人にこだわる経営”に徹してみないか?

人材不足で休業になったり、閉店に追い込まれている店が増えている昨今。 ご支援先等を見ていると、ある「切実な法則」を目の当たりにします。

それは、「人不足」で悩んでいる会社ほど、目先の売上に苦戦している(追いかけている)ように感じます。

「人不足」だから売上が低迷するのか、売上が低迷するから人材採用に資金を投入できず「人不足」なのか。 その理由は会社によって違いますが、共通するのは、「目先の売上」ばかりを気にしてしまい、仕組み作りや組織作りに時間を割けていないことです。

 

 

なぜ、あの店には「人が集まり、売上が上がる」のか?

目先の売上を気にする経営者の特徴は、はっきり言って「自社の軸がない」ことです。 軸がないから、店作りにおいても「人マネ」や「世間がやっているから……」という理由だけでメニュー作りや販促を行っている人が多いように感じます。

しっかり腰を落ち着けて、商品作りや接客力を高めようとせず、ただ目先の売上確保のためにSNSだったり、インバウンド客の確保だったりと、とにかく「今」だけのために動いている印象があります。

反対に、「人不足」でそれほど悩んでいない会社はどうでしょうか。

そういった会社ほど、徹底して、商品力や接客力を高めることに力を入れ、「いかにしてお客様を喜ばせるか」に焦点を絞った経営をされています

先日、以前ご支援させていただいた経営者さんとやり取りをしたのですが、 「今は、売上はコロナ前後の2倍近くになりました」 と、非常に喜ばれていました。

この会社のご支援が始まったのは、ちょうどコロナ禍。当時は、店を増やすごとに売上が低下し、また社員のモラルもイマイチということもあり、「社員教育の強化」という側面から支援がスタートしました。

そのためにまず行ったのが、「理念の整備」。
理念をもう一度再検証し、新たに、クレドや行動指針も作成していただきました。そして、ただ作っただけで終わらせず、毎日の朝礼での理念唱和や毎月の勉強会を通じて、現場スタッフへの理念浸透に徹底して力を注いだのです。

また、現場のオペレーションの改善にも注力しました。 これまで「感覚」で行ってきたことをできるだけ「言語化」し、誰がやっても高い質を維持できる「仕組み」へと昇華させたのです。

その結果、仕事の質が高まり、社員の「教える」スキルの向上にも繋がったように感じます。 そして、より接客力を高めることで、もともと持っていた「商品力」の付加価値をさらに高めることにも繋がりました。

この過程の中で、社員とアルバイトの教育プログラムも構築しました。教育を属人的なものにするのではなく、やる気さえあればアルバイトでもすぐに仕事が身につく「仕組み」を整えたことで、安定した組織運営が可能になったのです。

 

 

「たった5分の積み重ね」こそが、価値を生み出す最強の仕組み

「こんなことで売上が上がるの?」と思うかもしれません。
ですが、この会社は定期的な大がかりな販促などは一切行っていません!あくまで、目の前のお客様の満足度を高めることだけに注力し、スタッフ一人ひとりの成長をどう促すかという、「人が育つ環境整備」に力を入れていたのです。

原価高、人不足、賃金高騰……。 ますます利益確保が難しくなった飲食店経営を打破するには、価格転嫁で利益率を高めるしかありません。しかし、”普通”の値上げでは客足が遠のくだけです。

そうならないためには、いかに「価値」を高めるかが重要ですが、この価値の正体は、特別なマジックではなく、圧倒的な「日々の積み重ね」に他ならないのではないでしょうか?

他には、あるご支援先でも、今回ご紹介した会社と同じような取り組みをしていただいたのですが、その中でも特に印象に残っているのは、毎日ロールプレイングを実施していたことです。

毎日です。本当に、毎日なんです!
皆さんの会社ではできますか?

ただ、そこの社長はこう話されていたんです。

「毎日といっても、5分でいいんです。5分あれば、お出迎えなどの1シーン30秒で終わりますから、一人当たり10回ずつぐらい接客の練習ができるんです。これを毎日やると、1ヶ月で20日間出勤として、200回近く練習するんです。これだけやれば、接客が上手くならないわけがないですよね?」

この「たった5分の積み重ね」を仕組み化したことが、圧倒的な他店との差別化に繋がり、地域で一人勝ちの売上を確保できたのです。

そして、ここからが面白いところです。

この会社ですが、最初のころは人材募集に毎月20万ぐらいかけて募集をかけていたのですが、売上が絶好調になるとともに、この資金が必要なくなったのです。

なぜなら、店で働くスタッフの姿を見て、「ここで働きたい!」という希望者が自ら集まる環境が確立されたからです。 スタッフが笑顔で、元気よく、気遣いも抜群。皆がワクワク、イキイキ働いている姿が、店に訪れた人の心に強烈に残ったのでしょう。

この会社でやっていたことは、先ほどの会社と同じです。 毎日朝礼で理念唱和をしたり、社員教育を属人化させず仕組みとして構築(調理も入社後、素人のスタッフでも約1ヶ月近くで刺身が切れるようになったり、接客も笑顔で気遣いがどこよりもできるようになる教育プログラムです)。そして何より、日々、お客様満足度を向上させるための取り組みを各店で日々実践していました。たったこれだけのことです。

 

 

「人が育つ環境」を確立することが、「人を活かす飲食店経営」の根幹

「たったこれだけのこと……」とは書きましたが、なかなかこれを実践できる会社はありません。もしかすると、この「継続力」「習慣化」を仕組みにできる会社こそが、店の価値を高め、お客様から選ばれる店になれるのではないでしょうか?

人材採用で最初にコストがかかるかもしれませんが、目の前のお客様を喜ばせることに注力し、人が育つ土壌を整えるだけで、売上は上がり、人不足の悩みも消えていきます。

私は、こうした「仕組みに基づいた会社のあり方」こそが、今後ますます求められると確信しています。

そして、もう一つ。
今回2つの事例を紹介しましたが、2社とも「理念の追求と浸透」にこれでもかというほど力を入れていました。理念を考え、共有する時間にこれほど投資している会社は他にはないでしょう。

理念を追求することは、スタッフに「お客様視点」というOSをインストールすることです。また、クレドや行動指針を遵守する仕組みは、各スタッフの人間力を高め、成長させる原動力になります。

なにより、自分が成長できる環境があるからこそ、仕事が楽しくなり、そのイキイキとした姿がまた人を呼ぶのです。

このように、「人を活かす=人が育つ環境を確立する」という仕組みを持つことこそが、売上向上と人不足解消の、実は一番の近道なのです。

また、野球の話になりますが、仙台育英の須江監督の著書「日本一からの招待」において、『日本一にふさわしいチームになれば、日本一の方から招待状が届く』と述べられています。

飲食店も同じではないでしょうか?

売上や人を必死に追いかけるのではなく、それらが集まってくるにふさわしい『人を活かす仕組み』を整え、スタッフがイキイキと働き、幸福度の高い環境を確立できた時、あなたの店にも日本一の招待状が届くはずです。

あなたも、持続的に成長できる「人にこだわった、人を活かす経営」に取り組み、永続的に地域から愛される会社作りをめざしませんか?

それとも、来年もまた、目先の数字に振り回され続けることにしますか?

 

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