●お客様との距離感を縮めるために、“笑顔”を徹底!

B店は、和食レストラン。年初に今年の目標を「接客レベルを向上させることで、売上UPを図る」という方針を年初に立てました。

B店の店長は、早速年初来接客のレベルUPに取り組みました。まず、店長は現状のB店の接客を客観的に見直すことにしてみました。そうすると、改めて見直してみると確かにみんな一生懸命仕事をしていることはしているのですが、まだ「お客様との間に距離感がある」と感じたのです。現実、数は少なくともたまにお客様から「事務的で冷たいお店ですね」といったクレームを受けることがあるということも思い出しました。
 
その理由は何なのかを店長自身、自分なりに考えてみました。その結果、「うちのスタッフはお客様をもてなすことよりも、自分たちの作業をこなすことに意識が向いている」ということが理由ではないかと結論付けたのです。
 
そこで、これを改善するために、まずは「笑顔の徹底」を図ろうと考えました。その理由は、自分たちが笑顔で接すればお客様もきっと楽しい気持ちになるはず。それをスタッフ自身が肌で感じてくれれば、お客様を楽しませることの大切さを改めて認識してくれるだろうと考えたのです。
 
 
さて、B店の店長は「笑顔の徹底」のために、次のような取り組みをしようと計画しました。
①「笑顔」の大切さを再度自分自身がアルバイトたちに話す

②「笑顔」のあるべき状態をそれぞれのスタッフに知ってもらう
 →自分が「笑顔」であると思っても、忙しい時などは「笑顔」になっていないことが多い。自分の笑顔はどういう表情かを知り、それを絶えず意識してもらうため

③朝礼で「笑顔」チェックをアルバイト同士がする

④営業中「笑顔」でないスタッフは、「笑顔を意識しよう!」とこちらかも笑顔で声をかける

⑤「笑顔」ができているスタッフには、営業中こちらから積極的に褒める

以上5項目をB店の店長は1ヶ月間、毎日実施しました。この改善途中、実際にB店の店長と私自身話をしたのですが、印象的だったのは、「人を笑顔にさせるためには、怒っても笑顔にはならないんですよね。褒めて教えていかなないと笑顔にすることは難しいですね」という言葉に、本気で取り組んでいる様子が見えました。

さてその結果ですが、この取り組みを始めた1ヶ月後ぐらいから、お客様からこれまであまり聞くことがなかった「感じのいい店ですね」という声をたくさん聞けるようになったと店長からは報告を受けています。