(4)お客様”不”満足を取り除き続けることが一番の売上対策!
お店の来店動機は、大きく2つに分けることができます。
ひとつは、「衝動来店型」、もうひとつは、「目的来店型」です。
衝動来店型というのは、車で走っているときに「なんか軽く食べたいな」と思ったときに、衝動的に店を利用するタイプのお店です。代表例は、ファストフードであり、それ以外の業態でも当てはまるものもあります。
このタイプが最も重視すべきことは、立地です。
衝動的に来店してもらう必要があるので、立地が限られた場所になります。すなわち、人通りの多い場所、人が集まる場所に出店することが最低条件で、さらに、少しでも来店率を向上させるために、視認性を上げる取り組みをします。
いわゆる、一等立地というのに当てはまり、いい場所だということですね。
なので、店がそこにあること自体が宣伝(人がよく通る場所なので、それだけで多くの人にアピールしていることになります)でもあるわけです。
また、この衝動来店に求められるものは、商品力というよりも、スピード(提供時間)と安さが求められます。
衝動というぐらい「サクッと入って、サクッとでたい」というのが一番のニーズですから、提供に時間がかかったり、価格が高かったりすると顧客のニーズとマッチしないため、売上の向上は望めないのです。つまり、売上対策の手段は、「スピードアップ」と「低価格」となります。商品力が高いことにこしたことはありませんが、それが直接売上に繋がるかと言えば、微妙です。
一方、目的来店型のお店は、「わざわざ」利用するタイプのお店で、その「わざわざ」になる一番の要因は、商品力です。あの商品を食べたい、どこにもないあの商品を食べたい、というのが一番の利用目的になります。
「あの商品を食べたい」ということなので、お客様からすると、店が遠くにあっても、わかりにく場所にあっても行きたいという店になるので、立地は衝動来店ほどいい立地に出店する必要性はなく、2等立地、3等立地での盛業も可能です。
ただし、衝動来店タイプと違って、店の存在で店の宣伝をすることが、目的来店のお店には望めないので、店の売上アップを図るには、いかに「リピーター」を獲得するのかがポイントになります。
一度でも利用していただいたお客様に、「また利用したい」「何度も利用したい」と思ってもらい、いわゆる「固定客」をどれだけ獲得できるかが、売上対策の一番の手段となるのです。
飲食店は、この2つの動機に大きく分かれますので、自店のタイプにあった売上対策をとらないと、売上アップは望めないのです。
さて、今回は、「目的来店型」の店についてもう少し言及しておきましょう。
「目的来店型」は、先述したとおり、「リピーター」を獲得することが一番の売上対策です。そして、「リピーター」になってもらうには、何をすべきかと言えば、単純に、利用していただいた方の満足度をあげること、つまり、「顧客満足度」をどう高めるかがポイントになるということです。
では、「顧客満足度」を高めるためにどうすればいいかと言えば、単純に、お客様が「不満足」だと感じるものを徹底して改善していくことなのです。
なので、私はご支援店には、「店の問題点=お客様不満足」と定義して、お客様不満足を発見すること、改善することに力を入れてもらうようにしています。
通常、「店の問題点は?」と聞くと、多くは、「人が足りないです」とか「機械が壊れています」とか、どうしても「自分たち」の問題(課題)をあげがちです。しかし、これらのことは直接的にはお客様には関係ないことで、これらの改善をしていることで満足している場合が多く、それでは、顧客満足度は一向に向上しないのです。
だからこそ、店の問題点=お客様不満足と定義し、皆でお客様の不満に感じることを抽出し、それを毎月徹底的に消すことに注力しています。
また、注意点としては、昨日の投稿でもお伝えした通り、自分たちで店の問題点を見つけるとなると自分たち視点になりがちなので、できるだけ現場のスタッフではなく、外部スタッフからの指摘で「問題点」を共有し、そして、この問題を改善するようにしています。
これを繰り返し、小さな不満を毎月一つずつ確実に解消していくことで、確実に売上はアップします。これを継続することが「売れ続ける店」になる最大のコツだと私自身考えています。
これだと販促費も基本的にはかかりませんし、店の人たちにも改善の方向性を毎月示し、一つの方向に向かって店を動かせるので一体感も高めやすくなります。
あとは、これを継続できるかどうか?
それはあなたたち次第です!