9)仕事に期限をつける

ご支援先でコンサルティングを開始する際に、まず、最初に話すことは、

「期限を守ろう!」

ということです。私のご支援先は、起業後まだ若い会社が多いということもありますが、この「期限」に対する意識が非常に低いのです。指示を出す方も、指示を受ける側も両側が「期限」に対する意識が低く、そのためか、行動も遅い場合も多々あります。
 
 
なぜ、「仕事に期限をつける」ことが重要なのか?
 
昔、私が勤めていた会社では、「期限のない仕事は仕事でない!」というぐらい期限に対して厳しい会社でした。それぐらい期限を設けることは重要であることを認識させられていたのですが、なぜ、期限が大切かと言えば、仕事は行動しないと結果がでません。また、できるだけ早く行動する方が結果は早くでますし、また、修正も可能です。
 
期限をつけない会社・店そして人というのは、「初動」が遅く、つまり、行動を起こすのに時間がかかり、実際に行動に移すまでに時間がかかることで、状況を変化させることがどうしても遅くなるのです。
 
その結果、無駄に経費がかかったり、売上も思ったように上昇しないということが常時起こってしまいます。
 
 
イマイチ売上が上がらない、会社としても成長スピードが遅い会社は、多くがこの「仕事に期限がない」「期限があったとしても誰も守らない」というのが、社内の風土になっているところが多いのです。
 
特に、会社のトップである社長や幹部が、「期限を守らない」「仕事に期限をつけない」「期限を過ぎていても注意しない」というのが常態化しているように感じています。トップがそういう姿勢ですから、現場スタッフも仕事に対してもなんとなく責任感のない仕事をしています。

だからこそ、会社全体で「仕事に期限をつける」ことが普通という風土を作り上げてほしいのです。
新商品の開発、アルバイトの面談、毎月の行動などなど、これらに「期限」をつけて、皆で守るようにすれば、行動力がアップし、結果もだやすくなるでしょう!
 
 
また、この風土を作り上げるのは、「現場の仕事」に対してもです!
 
例えば、バッシング。
通常は、「きれいに片付けよう!」という指示しか出さないことが多いですが、営業時求められるのは、「スピード」です。
「きれいに」片づけることは当たり前で、スピードが伴っていないと、回転率も向上しませんし、それがお客様不満足を招いてしまうこともあります。
 
そこで、店内ルールとして、「最終バッシングとセッティングは、2分以内でできるようしよう!」と期限、つまり、時間を設定することで、皆がスピードを意識することになり、回転率が上がったという店も多々あります。
 
また、ドリンクや商品の作成においても、時間を設定するようにするのです。
 
「生ビール3杯、レモンサワー3杯。これを2分30秒でつくれる。これができるようにならないと、週末のドリンク場に立てない」
 
という基準(期限、時間)を作ることで、アルバイト・パートに対して目標設定ができますし、また、基準があることで努力の方向性も示すこともできるのです。
 
 
成長する会社の一番の特徴は、仕事に「スピード感」があることです。
スピードを意識することで、どんどん仕事をこなしていくので、必然的に結果がでるのです。
 
あなたの会社も確実な成長を願うのであれば、この「スピード感」ある仕事が大切で、そのためにも「仕事に期限をつける」ことを初期の段階から徹底していきましょう!