●何も方針を示さない、自分の考えを述べない!そんなリーダーに誰がついていこうと思うか?
人は「やらされる」より、「自主的にやる」方が、モチベーションが高まり尚且つ仕事への取り組み方が良くなったり、仕事の質も高まりますよね?
そのため、仕事をアルバイトや部下に振る際は、単に「指示・命令」で動かすのではなく、相手に「考えさせる」マネージメントを心がけましょう、という話をご支援先の店長さんには話しています。
つまり、相手に「自分で考えて行動する」ようにマネージメントしようということなのですが、この「相手に考えて」という部分を勘違いしてしまう店長さんもいます。
具体的に言えば、ミーティングなどをしていると、よく「皆で考えてやりたいと思います」とか「アルバイトと一緒に接客を考えたいです」と話す店長がいます。
一見、「相手に考えさせる」マネージメントをしているんだからいいんじゃいないか、と思う方もいるかもしれませんが、実はこれは間違ったマネージメント。これは店長に限ったことではありません!
何が間違っているかと言えば、「リーダーとしての役割を果たしていない」ということです。
リーダーには、方向性を示すことや自分の考えを部下にしっかりと示すことが求められます。何も方針を示さない、自分の考えを述べないようなリーダーに誰がついていこうと思いますか?
リーダーが自分の考えをはっきりと言わない店(会社)では、きっと多くの部下の人が、「何がしたいの?」「あなたはどう考えてるの?」と思うはずです。きっとこれを読まれているあなたも思うことでしょう。
「相手に考えさせる」ことはとても大切なことなのですが、これを自分にいいように捉えると、リーダーとしての役割を果たせず、部下の信頼を得られないリーダーになるかもしれないということです。
「一緒に考える」ことで、相手のモチベーションをアップさせようとしても、「どこに行きたいのか」が分からなければ部下は考えようがないのです。
リーダーが方向性(目標、あるべき姿)を示し、その達成のためにどうすればよいかを部下に求める、すなわち、部下に「考えてもらう」ことこそが、本当の「相手に考えさせる」マネージメントの正しい姿なのです。
リーダーに必要なのは、「自分の考え」をしっかりと社内に明示すること。
また、自分の価値観をしっかりと示すこと。
これがすごく大切!
でも、これを嫌がる経営者さんもたまにいます。
きっと、「自分の考え」を部下や同僚に伝えることが、かえって、仲間意識をそぐことになるかもしれないと考えている人が多いからかもしれません。
そのため、店のルールを守らないスタッフに対して、厳しく指導することができないという社長さん中にはいます。。
「聞き分けの良い上司」であり、表面上の体裁(表面上仲良くする)を保つ事こそがチームワークを保つ秘訣だと勘違いしている人が多いのではないでしょうか?
本当にそれでいいのでしょうか?
「ダメなことはダメ」と指摘し、会社・店のルールをしっかりと伝え、また、店の考え方をしっかりと伝え、それに共感してくれる仲間を増やす事こそが、本当の「組織」「チームワーク」を作り出せるのではないでしょうか?
リーダーであるあなたは、自分の考え、自分のやりたいこと、会社のやろうとしていることを、社員やアルバイトに、様々な手段を使って(文書、会議などなど)伝えるようにしましょう。
そして、それを基に「何をすればよいか、どうすればよいか」を相手に考えさせるのです。
これこそが、今、経営者(社長)に最も求められているマネージメントであり、これが、「人を活かす多店舗化」を推進するための一番のキモと言えるでしょう!